鹿児島県屋久島町の局地的な大雨により、孤立状態で一夜を明かした世界自然遺産・屋久島の登山者ら少なくとも266人は19日、県警や地元消防団の救助活動を受けて全員が下山した。県や町によると、孤立者は最終的に10人程度増えたとの情報もあり、正確な数を調べている。
孤立者のうち数人は救助前に、捻挫や体調不良を訴えた。重症者はいなかったという。孤立者は下山後、健康状態などを医師らに確認してもらうため、バスで麓の屋久島署へ。一部は病院へ搬送された。
孤立が生じたのは18日午後から。屋久島の東部から観光名所「縄文杉」に向かう県道を中心に、冠水や陥没、土砂崩れが発生。登山者らを運ぶバスをはじめ10台超が立ち往生した。
孤立した人々は、車内や山小屋にとどまったり、屋外で雨にぬれたりしながら夜を明かしたという。二次被害の危険性を考慮し、本格的な救助活動が始まったのは19日午前から。海上保安庁や、県の災害派遣要請に基づき出動した陸上自衛隊も加わった。
気象庁は18日夕、屋久島で1時間に約120ミリの猛烈な雨が降ったとみられるとして「記録的短時間大雨情報」を発表。屋久島町は、同島と口永良部島の全域6667世帯1万2431人に、避難勧告を出した。
町では、降り始めから19日午後2時までの雨量が456ミリを超えた地域もあった。20日正午までの24時間予想降水量は、鹿児島県の種子島・屋久島地方と宮崎県で180ミリ。気象庁は、20日朝にかけて局地的に雷を伴う激しい雨が断続的に降る恐れがあるとして、引き続き土砂災害への厳重な警戒を呼び掛けた。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44998340Z10C19A5CZ8000/
2019-05-19 09:18:00Z
52781726153560
Bagikan Berita Ini
0 Response to "孤立270人、全て救助 屋久島の局地的大雨(写真=共同) - 日本経済新聞"
Post a Comment