東京・池袋で乗用車が暴走し母子2人が死亡した事故で、車を運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長（87）が18日、警視庁目白署で、任意の事情聴取を受けた。

元院長は事故で胸の骨を折る重傷を負い、入院していたが、この日午前に退院後、署での任意聴取に応じた。

午後3時半ごろ、任意聴取を終えた元院長は両手でそれぞれ1本ずつ持ったつえをつきながら、おぼつかない足取りで目白署を出た。黒い帽子をかぶり、サングラスをかけ、マスクを着けており、表情はうかがえなかったが、報道陣の問い掛けに「申し訳ございません」などと答え、タクシーに乗り込んだ。

事故は4月19日午後0時25分ごろ、東京都豊島区東池袋4丁目の都道で発生。元院長の乗用車が横断歩道に突っ込んで通行人をはねるなどし、松永真菜さん（31）と長女莉子ちゃん（3）が死亡、8人が重軽傷を負った。元院長と同乗の妻もけがをした。