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米大統領、イラン攻撃を10分前に撤回=無人機撃墜で報復検討-勢い増す強硬派 - 時事通信ニュース

2019年06月21日23時55分

 【ワシントン時事】米無人偵察機がイランに撃墜された問題で、トランプ米大統領は21日、ツイッターで、イランへの報復攻撃を20日に計画したが開始10分前に撤回したと明らかにした。3カ所への攻撃を決めたが、150人の犠牲者が出るとの報告を受け、無人機撃墜への報復として「釣り合いが取れない」と判断したという。
 ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)によると、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)、ポンペオ国務長官、ハスペル中央情報局(CIA)長官が攻撃に賛成したが、国防総省高官が中東で米軍を危険にさらすと懸念を示した。
 ホワイトハウスは20日午後、議会指導部を招き、イラン情勢について説明しており、軍事行動についても情報提供した可能性がある。これに先立ちトランプ氏は記者団に「(撃墜は)無責任で愚かな人間が行った可能性がある」と主張。イラン指導部の直接的な指示ではなかったと慎重な見方を示していた。
 トランプ氏は、泥沼化したイラク戦争を「避けられた大失態」と批判してきており、中東での新たな戦争は望んでいない。攻撃撤回の背景には、こうしたトランプ氏の姿勢もありそうだ。タイム誌のインタビューでは、ホルムズ海峡付近で先週起きたタンカー攻撃を「極めて小さい」問題と指摘。その後の対応も、中東への1000人増派にとどめた。
 トランプ氏は、オバマ前大統領が主導したイランとの核合意を「一方的」で核開発を阻止できないなどと批判して昨年離脱した。イランに経済制裁による圧力で譲歩を迫り、核開発だけでなく弾道ミサイル開発の中止などを盛り込んだ「より良い合意」を目指してきた。
 だがワシントン・ポスト紙(電子版)は「トランプ氏にアドバイスする人々は(慎重路線とは)反対のアプローチを追求している」と指摘。ボルトン氏らの勢いが増し、米イラン間の対立をさらにあおる恐れがある。共和党の重鎮グラム上院議員は20日、「イランの行動を止めるために強硬措置を取るよう促していく」と訴えた。トランプ氏が今後、こうした声に同調する可能性もある。

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https://www.jiji.com/jc/article?k=2019062101390&g=int

2019-06-21 14:55:00Z
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