河野太郎外相は21日、訪問先の北京郊外・古北水鎮のホテルで、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相と約40分間会談した。24日に更新期限を迎える日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、日本側は延長すべきだとの考えを伝えた。韓国側は検討中とするにとどめた。また河野氏は、韓国での反日デモや不買運動などについて「深く懸念している」と伝え、在韓邦人保護などの対応を求めた。元徴用工問題や、対韓輸出規制でも平行線が続いた。
両外相の会談は今月1日のバンコク以来で、今年5回目。河野氏は会談後に記者団の取材に応じ、GSOMIAについて「日米、日米韓で非常に重要な(安全保障上の連携に関する)枠組みだ。しっかり維持していくべきものだ」と語った。一方、韓国青瓦台(大統領府)の金尚祚(キム・サンジョ)政策室長は21日の韓国内での討論会で「最後の瞬間まで悩んで、慎重な決定をする計画だ」と述べた。
河野氏は会談で、韓国の地方議会で日本製品を公共調達から外す条例案策定の動きがあることについて「不適切、不合理だ」と抗議した。日韓の交流事業の取りやめが続いていることにも触れ、「このような時こそ民間交流を維持すべきだ」と呼びかけた。
韓国側は日本が輸出手続きを優遇する対象国「グループA(ホワイト国)」から韓国を除外した政令改正の撤回を求めた。河野氏は「経済産業省は、一定の条件が満たされれば(政府間の)会合に応じるとしている。調整は貿易管理当局に委ねたい」と応じた。
元徴用工問題では、河野氏が「韓国側の責任で国際法違反の状態を早急に是正してほしい」と改めて要求。具体的な進展はなかったが、両外相は「日韓間の最大の懸案」だとの認識を共有して、外交当局間の協議を続けることで一致した。
康氏は、東京電力福島第1原発の汚染水処理についても言及。河野氏は「在京韓国大使館への個別説明を含めて国際社会に透明性を持って丁寧に情報提供してきている」と説明した。
これに先立ち、両外相は中国の王毅外相を交えた3カ国外相会談に臨んだ。環境や防災の分野で第三国への共同支援の強化を盛り込んだ共同文書を採択した。12月開催が有力視される日中韓首脳会談に向けた調整を進める方針を確認。自由貿易を促進するため、日中韓を含む16カ国による東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の年内妥結を目指す方針を確認した。
王氏は会談後の共同記者発表で「日韓関係に表れている困難に注目している。双方が建設的に意見の相違を管理し、問題解決の方法を見つけ出してほしい」と述べ、双方に関係改善を求めた。【北京・秋山信一、ソウル渋江千春】
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190821-00000073-mai-int
2019-08-21 13:24:00Z
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