2019年10月31日20時33分
国内では過去にも火災により、貴重な文化財などが失われている。1949年には法隆寺(奈良県斑鳩町)金堂が焼け、貴重な仏教壁画が失われた。この火災を契機に文化財保護法が制定され、火災が起きた1月26日は「文化財防火デー」と定められ、各地の寺や神社などで防火訓練が行われるようになった。
30年かけた復元、終えたばかり=沖縄の象徴、5回目の焼失-首里城
その後も、50年には金閣寺(鹿苑寺、京都市)が放火により、内部の美術品とともに焼失。2000年には寂光院(同市)本堂が放火で全焼し、重要文化財の仏像などが焼けた。
今年4月に発生したパリのノートルダム大聖堂の火災を受け、文化庁は4~6月、世界文化遺産や国宝を含む重要文化財の建造物の防火管理状況について緊急調査を実施した。その結果、建造物全体の約2割で消火設備の整備・改修から30年以上が過ぎ、老朽化による機能低下の恐れが判明した。
首里城跡は世界遺産に登録されているが、焼失した正殿などは戦後に復元された建物のため、調査対象には含まれていなかった。
調査結果を受け、同庁は9月、国宝・重要文化財の建造物の防火対策充実に向けたガイドラインを自治体に通知していた。首里城での火災を受け、31日には文化財の防火設備の点検、確認を改めて求める通知を出した。
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2019-10-31 11:33:00Z
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