北九州市小倉南区の東谷地区で10日と17日の夜、「自宅から見ていただく打ち上げ花火大会」が催された。地域住民に新型コロナウイルスの感染拡大で沈む気分を和らげてもらおうと、同区呼野の花火製造販売会社「ワキノアートファクトリー」が企画。会社近くの採石場などから約30発を約3分間かけてゆっくりと打ち上げ、色とりどりの大輪の花を咲かせた。【伊藤和人】
地元の各種団体でつくる東谷地区まちづくり協議会が協力し、チラシを配って自宅での観賞を呼びかけた。地区は南北に約7キロと細長く、同社は24日夜にも打ち上げ場所を変えて花火大会を開き、地区の人たち全員に見てもらいたいという。
同社は北九州市唯一の花火製造販売会社。8月の関門海峡花火大会や、わっしょい百万夏まつりなど毎年、市内外約200カ所の花火大会を企画、演出している。
新型コロナの影響で今年は受注が激減し厳しい状況というが、マネジャーの相田英寿さんは「私たちにできることは花火を作り、見ていただくことだけ。人々の気持ちが少しでも前向きになれば」。今後は市内全域に広げ、できる限りの回数をこなしていきたいという。
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