新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、臨時休園が続く大阪市天王寺動物園ですが、休園中に大きな出来事がありました。キリンの赤ちゃんが生まれたのです。ところが、うまく育つことができませんでした。
「動物園マニア」の目線で動物園経営を進めている牧慎一郎園長が休園中のお産の様子、短い命の中で頑張ったキリンの赤ちゃんの様子を綴ります。
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当園では8歳のオス・幸弥(こうや)と7歳のメス・ハルカスという2頭のキリンを飼育しています。このペアに初めての子供が生まれたのが平成30年5月のこと。このときは、足腰の弱い子だったのか自力で立つことができず、母乳をうまく飲むことができずに、生まれた翌日に死亡してしまいました。
次こそはと、反省点を踏まえた改善として、産室の床にわらを敷いたり、転倒した際のクッション材を壁面に取り付けたり、夜間監視のカメラを設置するなど、出産に向けた環境整備を進めました。
このような準備は、出産間近になってからやっても間に合いません。急にいつもと違う環境にすると動物が警戒してしまいます。早い段階から環境を整えておいて、ハルカスには時間をかけてその環境に慣れてもらいました。
キリンの妊娠期間は14~15カ月といわれていますが、出産予定の時期が近づいて、ハルカスのおなかがだんだん大きくなってきました。出産間近の時期にはスタッフが交代で泊まり込んで夜間の観察も行いました。
そして、ついに4月7日の早朝、当園スタッフが見守る中、出産。赤ちゃんキリンは1時間後に立ち上がり、1時間半後には母キリンのお乳を吸いだしました。前回越えられなかった第一関門は通過。
人に対する警戒心が非常に強い母親なので、子育ては自然の状態で母親に任せようという方針で、このまま順調に育つことを祈っていましたが、14日の昼ごろ、世話をしようと近づいた飼育員の前で、赤ちゃんキリンがフラフラっと倒れてしまいました。
空調が入っていたものの体温が下がってしまっていて、体を温めたり点滴を行ったりしましたが、数時間後に息を引き取りました。解剖して死因を調べたところ、なんらかの理由で母乳を十分に飲めていなかったようです。残念。
飼育の担当者もすっかり落ち込んでいましたが、幸弥もハルカスもまだ若いので、次のチャンスがあるはず。諦めずにまた改善を図って、次こそは無事に子どもが育ってくれるよう頑張ります。
(天王寺動物園長兼改革担当部長 牧慎一郎)
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May 15, 2020 at 12:00PM
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