川崎殺傷亡くなった保護者は外務省職員現場に包丁4本計画的か - 毎日新聞 - 毎日新聞

多数の子供と大人が刺された現場周辺を調べる捜査員ら＝川崎市多摩区で2019年5月28日午前10時25分、梅村直承撮影

　28日午前7時40分ごろ、川崎市多摩区登戸（のぼりと）新町の路上で、私立「カリタス小学校」のスクールバスを待っていた児童らが、刃物を持った男に襲われた。同小の児童17人と近くにいた成人男女2人の計19人が刺され、同小6年の栗林華子さん（11）＝東京都多摩市＝と、保護者で外務省職員の小山（おやま）智史さん（39）＝東京都世田谷区＝が死亡、保護者とみられる40代女性と女児2人の計3人が重傷を負った。残る児童14人もけがをした。

　110番で駆けつけた神奈川県警の警察官が、襲撃したとみられる男を現場で確保したが、自分の首を刺しており搬送先の病院で死亡した。そばに包丁2本が落ちていたほか、男のものとみられるリュックサックの中に包丁2本があった。県警は計画的に児童らを狙った可能性があるとみて、殺人容疑で調べている。

　児童らが襲われたのは小田急線登戸駅の近くで、東西の道路沿いにカリタス小学校行きのスクールバスの乗り場がある。男は南から北に歩いてきて、コンビニエンスストアがある交差点付近で小山さんを背後から襲って刺し、交差点を東方向へ曲がり、乗り場の前でバスを待つ児童らの列に襲いかかったとみられる。

　事件とほぼ同じ時刻にスクールバスが乗り場に到着し、運転手が襲撃時の様子を目撃していた。目撃によると、男は両手に包丁を持って児童らを刺し、運転手が「何をやっているんだ」と言うと、男はその場で自分の首のあたりを刺し、倒れ込んだという。

　神奈川県私学振興課によると、カリタス小学校（内藤貞子校長）は、学校法人カリタス学園が1963年に設立した。カトリック教育を重視し、系列の幼稚園や中学校、高校がある。昨年度の児童数は647人（男子63人、女子584人）。小田急線・JR線の登戸駅から学園まで、スクールバスを運行している。【洪●香（●は王へんに文）、池田直、国本愛】

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