急いでいるドライバーにとって天敵ともいえるのが「渋滞」です。今回、国土交通省は、「高速道路の交通状況ランキング」を発表。そのなかで、上位にランクインした渋滞ポイントは、なぜ渋滞が起こりやすいのでしょうか。
渋滞の名所、大和トンネルの「呪縛」
全国の渋滞状況を表す指標として、国土交通省は「高速道路の交通状況ランキング」を発表しています。例年、上位にランクインする渋滞ポイントは、ほとんど変動はありません。なぜ、渋滞が起こりやすい場所と分かっていても解消されないのでしょうか。
この「高速道路の交通状況ランキング」とは、実際にかかった時間と標準的にかかる時間との差を年間で計算したものを「渋滞損失時間」とし、その時間順でランキングを作成したものです。
国土交通省が発表した、首都高速と阪神高速を除いた「2018年の全国高速道路渋滞ランキング」では、不名誉な1位に輝いてしまったのが、東名自動車道上り線の「海老名ジャンクション(JCT)から横浜町田(13.8km)」間です。
このエリアは、毎年渋滞ランキングのトップを争っており、利用が多いドライバーから「渋滞の絶対王者」とも呼ばれるほどの名称となっています。なぜ改善もされずこんな事態が続いているのでしょうか。高速道路事情に詳しい関係者は次のように説明しています。
「大きな原因のひとつとして、同区間にある大和トンネルの存在が挙げられます。なだらかな下り坂+トンネルということで、クルマの速度が落ちやすい場所なのです。
下り坂で自然にブレーキを踏んでしまうことと、トンネルの視覚効果で無意識にドライバーがスピードを落してしまい、後続車が次々に減速し、全体的な速度低下が渋滞となる理由だといえます」
対して、東名高速道路を管理するNEXCO中日本は、「交通集中による渋滞対策として、東名高速道路大和トンネル付近で付加車線の設置などを進めています」と説明しています。
また、国土交通省も「ピンポイント渋滞対策として、大和トンネル付近の付加車線の設置を東京オリンピックまでに運用を開始することを目標に事業を推進します」とアナウンスするなど、着々と対策が進められているのです。
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そのほか、同じ東名高速では、その手前の上り線「秦野中井から厚木(15.1km)」間がワースト4位です。さらに、下り線の「横浜町田から海老名JCT(13.9㎞)」が5位にランクインしており、大和トンネルを起点としたこのエリアが全国に悪名を轟かせています。
とくに、下り線の2路線は連続しており、およそ30kmにわたってワースト5に数えられる渋滞路線が続くことになるほか、この区間には海老名SA、圏央道海老名・厚木ICと合流地点が続いており、渋滞に拍車をかけているのが現状です。
打開策として、国やNEXCO中日本は新東名高速(正式名称・第2東海自動車道横浜名古屋線)の建設を進めていますが、この新東名は、海老名JCTが起点となっており、もっとも渋滞する横浜町田線には延長が予定されていません。
前出の関係者は、「元々は、横浜環状線と交わる横浜泉JCTまでは延長する予定でしたが、東名が横浜環状南線、横浜湘南道路と近い距離で並走しているため、そちらで代用する形になっています」と説明しています。
同区間の車線の増加も行われていましたが、それも上下線とも約15㎞の区間の一部に限られており、未だ有効な手段となっていません。
https://kuruma-news.jp/post/143820
2019-05-03 05:11:23Z
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