ＦＲＢ議長「命や生計が失われ、不確実性大きい」…先行きへ警戒感 - 読売新聞

　【ワシントン＝山内竜介】米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長は１９日の講演で、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、「回復には時間と努力が必要だ。今後の道のりは困難なものになる可能性が高い」と話し、景気低迷の長期化への懸念を強調した。

　パウエル氏は、クリーブランド連銀が開いたオンラインのイベントで、「我々は、新型コロナウイルスがもたらす多大な苦しみと困難に直面している」と述べた。「命や生計が失われ、（先行きの）不確実性は大きい」と警戒感をあらわにした。

　低所得の人がより大きな影響を受けていることを踏まえ、「パンデミック（感染症の大流行）は、不平等の問題を再び露呈した」とも指摘した。格差の解消には、教育や仕事への機会が公平に与えられることが重要だと訴えた。

　ＦＲＢは１０日の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で、失業率が当面、高止まりするとの予測を公表し、事実上のゼロ金利政策を２０２２年末まで維持するとの見通しを示した。

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