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吉岡里帆「初めての出来事は、全て宝物」 失いたくない感覚とは?

吉岡里帆 [撮影/小黒冴夏(写真部)、ヘアメイク/犬木 愛(agee)、スタイリスト/圓子槙生、衣装協力/AOI WANAKA]

(AERA dot.)

 映画「泣く子はいねぇが」でヒロインを演じた吉岡里帆さん。今や映画をはじめドラマ、CMなどで幅広く活躍する売れっ子だが、オーディションに受からない時期もあったという。そんな彼女が大切にしていることとは。

【前編/吉岡里帆「泣く子はいねぇが」で挑んだ“生々しさ” やつれた顔も魅力に】より続く

*  *  *
落ち着いた話し方や、相手の目を見つめる真っ直ぐな眼差しなど、佇まいも誠実で魅力的な女性。どこか儚げな雰囲気もありながら、お芝居にかける情熱は人一倍だ。どんな要求にも応えたいという迫力を感じる。果たして、どこからそんなエネルギーが湧いてくるのだろうか。

「起こることの全てが自分にとっての必然だと感じているんです。だから、困難に直面したときも、苦しい場所を歩いている感覚はありません。人間の心の中にあるちょっとした歪みや機微みたいなものを丁寧に描くことが、日本映画の素敵なところだと私は思っていて。自分が出会ったことのない感情を、お芝居によって知ることができたり、演じながら人って怖いなあとか、人って苦しいなあとか、そういう時間が訪れると、『有り難いな』という気持ちになりますね」

「悔しさが原動力になって、“見返してやるぞ!”みたいに思ったことは?」と聞くと、「表現する仕事に携わっていると、常に新しい感情に出会えることが、一番の糧になります」と答える。

「初めての出来事は、全て宝物だなって思う。味わったことがない感情を味わいたい。そのことにはたぶん貪欲です(笑)。私にとって、嬉しいことと悲しいことは同じぐらい価値のあるもの。そう思うようにしていますし、仕事柄、それは本当にそうだと信じられるようになりました」

学生時代は、地元京都で小劇場の舞台に立ち、自主映画を撮るなどして、積極的に芝居に携わった。上京したのは2015年。最初はオーディションにもなかなか受からなかったというが、ドラマや映画、舞台やCMなど、様々なメディアで活躍する状況など、京都時代には想像だにしていなかった。

「今回ヒロインという立場で出演させていただいているのですが、京都時代の自分が聞いたらすごく驚くと思います(笑)。真ん中に立っている人に直接関わるような役をいただけるなんて思ってもいませんでした。舞台が好きだったので、舞台に立つ、というイメージは明確にあったんですが、今年の初めに出演した『FORTUNE』は海外の制作チームに指導を受けることができたり、先日出演した『ベイジルタウンの女神』では、ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの指導のもと、コメディーに挑戦したり。ある時期からは、想像以上の出来事が舞い込んでいます」

「ある時期から」というのは、最初に映画のオーディションに受かった5年前のこと。それまでは、オーディションにもなかなか受からず、悔しい思いもした。

「最初の合格が奇跡の第一歩で、以来、オーディションに受かるたびに、嬉しくてというより、ビックリして泣いていました(笑)。全力で取り組んでいると、一つの仕事をやり遂げるたびに強くなっている自分がいるんですが、でも、それは私の成長であって、自己満足にしかならないですよね。だから、今はもっともっと、いいお芝居をするための力をつけていきたいと思っています」

 向上心と好奇心。それらは、暗い世の中を明るく乗り切っていくための最大の武器かもしれない。その二つを保つために普段から心がけていることを聞くと、「うーん」と少し考えてからこう答えた。

「『自分本位になりすぎない』ってことでしょうか。『自分がよければいい』という発想だと、周りが見えなくなる。もちろん、周りにばかり目を向けたら、自分のことが疎かになるかもしれない。でも、自分と関わる人──家族や友達、お仕事でご一緒する人など自分と関わる人との時間を、本当に大事にしていきたい。それは、自分自身を守ったり磨いたりすることよりも大事なんじゃないかって思うんです」

「人との関わり合いの中でしか、物語は生まれないし、人との関わり合いの中にしか、喜びや悲しみは生まれない」と吉岡さん。「人と人が感情を共有できた瞬間が、私は、生きていて一番幸福な瞬間だと思うんです」と言う。

「自分一人では何もできない。一人では何も成立しない。私はだから、自分はいろんな人との関わり合いの中の一部なんだという感覚を、常に持っていたいです。台本をいただいたときも、まず考えるのは、自分がどう表現するかよりも、どう全体の中の一部になっていけるのかです。近くにいる人と、いろんな感情を共有したい。その感覚は、これからも失いたくないと思います」

(菊地陽子 構成/長沢明)

吉岡里帆(よしおか・りほ)/1993年生まれ。京都府出身。主な出演ドラマに、「あさが来た」(2015年)、「ゆとりですがなにか」(16年)、「カルテット」(17年)、「きみが心に棲みついた」(18年)、「時効警察はじめました」(19年)など。映画では、「パラレルワールド・ラブストーリー」「見えない目撃者」(共に19年)、「Fukushima50」(20年)など。「ゾッキ」は21年春公開予定。

※週刊朝日  2020年11月27日号より抜粋

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1 Response to "吉岡里帆「初めての出来事は、全て宝物」 失いたくない感覚とは? - goo.ne.jp"

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